リーグ・オブ・レジェンドの人気モード「ARAM」に新マップ「進歩の橋」が登場する。この新マップはピルトーヴァーとゾウンの対立を再現し、従来の「凍てつく峡谷」とは異なる風景を持つ。新しい戦略と体験が求められる環境で、2024年11月6日から2025年1月8日までの期間限定で利用可能となる。マップは新バフやサイドレーンといった独自の要素を追加し、いつもとは違うARAMが楽しめる。

ピルトーヴァーとゾウンの対立を描く新マップ「進歩の橋」

新しいARAMマップ「進歩の橋」は、リーグ・オブ・レジェンドのユニバース内で人気の高い都市国家、ピルトーヴァーとゾウンを舞台にしている。このテーマは、Netflixの人気アニメシリーズ『Arcane』からインスパイアされており、プレイヤーはこの2都市の対立を直接体感できる。冷たい氷の世界である従来の「凍てつく峡谷」に対し、「進歩の橋」は工業的でスチームパンクな風景を特徴としている。

ブッシュの代わりに霧やガスが使われ、視界を制限する新たな仕組みも追加されている。マップデザインにも工夫が凝らされており、特にサイドレーンが追加されたことで、従来のARAMとは違った戦略が必要となる。特定のチャンピオンには有利な新しい角度からの奇襲が可能になり、ピルトーヴァーとゾウンの世界観にマッチしたゲームプレイが体験できる。「進歩の橋」は単なるデザイン変更にとどまらず、ARAMに新たな息吹を吹き込む挑戦である。

ARAMに変化をもたらす新要素とゲームバランスの調整

「進歩の橋」では、ARAMに新たな要素がいくつか導入されている。代表的な変更点の一つがブッシュの廃止だ。代わりに、ゾウンの霧やガスが視界を制限し、敵の動きを把握する新たな戦略が求められる。また、マップ下部にサイドレーンが設置され、タンクやファイター系チャンピオンが活躍できる新しい攻撃ルートが用意されている。

このサイドレーンは、ARAMの特徴である直線的な戦闘に小さな変化をもたらし、より多様な戦術を可能にする。さらに、破壊されたインヒビターからはピルトーヴァーとゾウンにちなんだバフが付与され、試合展開に影響を与える。このような環境テーマに基づくバフは、これまでのARAMにはなかった新しい試みである。また、マップの雰囲気に合わせて、商人やアナウンサーも変更され、プレイヤーの没入感を高める演出が施されている。こうした変更により、ARAMは従来の楽しさを維持しつつも、新しい発見に満ちたモードに進化している。

Arcaneテーマのネメシスクエストでキャラクター間の因縁を再現

新マップ「進歩の橋」では、『Arcane』に登場するキャラクターたちの因縁を反映した「ネメシスクエスト」が実装される。これは特定のチャンピオン同士がペアを組んで進行するミニクエストであり、たとえばジンクスとエコー、ジェイスとビクターなどの組み合わせが登場する。これらのキャラクターは、アニメの中でそれぞれ異なる立場で対立しており、プレイヤーはその物語の一端をゲーム内で体験できる仕組みとなっている。

ネメシスクエストは単なる物語の再現にとどまらず、クリアすることでチーム全体に有益な効果がもたらされる仕掛けがある。これにより、クエストの達成が試合の勝敗に影響を与える可能性もあり、戦術的な判断が求められる。また、Arcaneのファンにとっては、物語のキャラクター同士の関係性を新たな視点で楽しむ機会にもなる。リーグ・オブ・レジェンドに物語性を取り入れるこの取り組みは、ゲームとストーリーテリングの融合を示す好例である。

期間限定イベントとしての「進歩の橋」の実装スケジュール

新マップ「進歩の橋」は、2024年11月6日に配信されるパッチ14.22で実装され、2025年1月8日までの約2か月間限定で楽しむことができる。期間終了後、このマップはクライアントから削除される予定であり、そのためプレイヤーはこの期間内に最大限の体験を楽しむことが求められる。ARAMの新マップが期間限定で提供されるのは、この試みがARAMの今後の方向性を試す実験的な位置づけにあるためだと考えられる。

プレイヤーからのフィードバックがポジティブであれば、将来的に同様のテーママップや期間限定モードが増える可能性がある。また、短期間であっても新しい体験を提供することにより、既存のプレイヤー層だけでなく、久しぶりに復帰するユーザーや新規プレイヤーを引き込む効果も期待されている。「進歩の橋」はARAMの魅力を再発見する良い機会となるだろう。