2009年に誕生した「マインクラフト」は、ゲームの歴史において高い人気を誇り、多くのファンに親しまれてきた。しかし、2025年3月にはVRプレイヤー層のサポートが終了し、VRシステムでのプレイが不可能になる。Mojang Studiosは、持続可能な規模に達していないことを理由にVRのサポート終了を決定。

PCやコンソールに切り替えることが推奨される一方、PlayStation VRのサポートも停止され、既存のデータを利用してプレイを継続する選択肢も残されている。

VRサポートの終了とその背景

Mojang Studiosは「マインクラフト」のVRサポートを2025年3月に終了することを発表した。この決定は、VRプレイヤーベースが十分な規模に達しておらず、今後の運営が持続不可能であると判断したためである。VR向けのサービスは2016年にOculus VR向けに開始され、その後PlayStation VRなど複数のプラットフォームで展開されていた。

しかし、昨今のVRデバイスの普及が進む中でも、サンドボックスゲームとしての「マインクラフト」のVR利用者数は限定的であり、企業のリソースを効率的に活用するためにこの決断が下されたと考えられる。現時点で「マインクラフト」のVRサポート終了を発表しているが、PCやコンソールでのプレイが推奨されているため、Mojangは従来のゲーム体験を確保することに注力していると言える。

VRゲーム全体の人気低下の影響を受けたとみられる今回の決断は、「マインクラフト」に限らず、他のゲーム開発企業にとっても戦略の見直しを促すものとなりそうである。

PlayStation VRユーザーへの影響と救済策

PlayStation VRユーザーにとって、Mojang StudiosによるVRサポート終了は大きな影響をもたらすが、完全にプレイが制限されるわけではない。2025年3月以降、PlayStation VRではアップデートが提供されなくなるが、プレイヤーはPlayStation 4やPlayStation 5に接続し、既存のセーブデータを利用してゲームを継続することができる。

さらに、PlayStationの「周辺機器」によるプレイ方法が残されており、特に市場で購入済みのアイテムやトークンへのアクセスも確保されることが明らかにされている。

この対応により、既存のデータを使用して一定のゲームプレイを維持することができるため、PlayStationユーザーにとっての救済策とも言える。このような対応は、Mojangがプレイヤーの満足度を重視し、少しでも快適な移行を支援する姿勢を示していると言える。

VR市場の動向と「マインクラフト」以降の選択肢

VRゲーム市場は近年、急成長の期待がある一方で、その人気は一部のタイトルを除いて安定していない。MojangのVRサポート終了も、この市場動向の影響を反映している。

PlayStation VR2の販売実績が当初の期待を下回り、価格引き下げが行われたのは一例であり、「マインクラフト」がVRでの支持を維持するには市場の状況が厳しかったといえる。今後、VR対応のサンドボックスゲームとして「The Forest」や「No Man’s Sky」などが注目される可能性がある。

特に「The Forest」はサバイバルホラーの要素を備えており、VRユーザーの新たな選択肢として浮上するかもしれない。「マインクラフト」終了後の空白を埋めるべく、様々なタイトルが台頭してくる中で、VR市場の動向に注目が集まっている。