「Apex Legends」がシーズン23で新モード「オリジナル・ロワイヤル」を追加する。このモードは、2019年にリリースされた初期のApex体験を再現し、クラシックマップ「Kings Canyon」だけでプレイできる仕様だ。
EAは、ランキングの不具合やバトルパス価格引き上げといった問題でコミュニティから批判を受けており、今回の復刻モードで信頼回復を図る狙いがある。オリジナルキャラクターや武器も戻り、昔ながらのゾーンダメージ設定も復活。ノスタルジアに浸りたいプレイヤーには見逃せない内容となっている。
オリジナル・ロワイヤルモードの導入背景とEAの狙い
「Apex Legends」の最新シーズン23で登場する「オリジナル・ロワイヤル」モードは、EAが過去の成功体験を再現することでコミュニティの信頼を取り戻そうとしている動きである。
過去数カ月間、EAとRespawnはランキングシステムの不具合やバトルパス価格の引き上げなど、多くの失策が続き、プレイヤーからの不満が高まっていた。特に競技シーンに偏ったバランス調整は、カジュアルプレイヤー層から強い反発を招いた。
こうした背景の中で、EAは2019年の初期シーズンにあった「Kings Canyon」マップやクラシックなキャラクターの復活を発表。
これは、プレイヤーのノスタルジアを刺激することを意図しており、EAがリスクをとってまで再現しようとする初期のゲーム体験には、ファンの支持を取り戻すという強い意図があると考えられる。このような動きは、近年の「フォートナイト OGモード」の成功事例を意識したものだろう。
「Kings Canyon」の復活と昔懐かしいマップ要素の魅力
「オリジナル・ロワイヤル」モードで使用されるマップは、Apex Legendsの初期の「Kings Canyon」。2019年のリリース当初、多くのプレイヤーがこのマップで戦い、その地形やランドマークには深い思い出が詰まっている。今回の復活では、人気のあったエリア「Skull Town」や「Thunderdome」が再現されており、当時のゾーンダメージやアイテム配置も踏襲されている点が注目ポイントだ。
マップは多くのアップデートを経て改変が加えられてきたが、初期バージョンに戻ることにより、現在の新規プレイヤーには味わえないオリジナルの緊張感や戦術性を再体験できるだろう。また、EAは「Kings Canyon」のレトロな雰囲気を忠実に再現するために、グラフィックやサウンドにも工夫を凝らしていると発表している。これにより、新旧のプレイヤーが一緒に楽しめる空間が提供されるだろう。
キャラクター調整と今後のApex Legendsの方向性
今回のアップデートでは、「オリジナル・ロワイヤル」モードに加え、複数のキャラクターに新たな調整が施された。特に「ライフライン」は、新たなパッシブ能力で滑空が可能となり、移動しながらの回復が強化されたことで、チーム戦での戦略が広がる。また、アルティメットでは保護シールドを展開できるようになったが、空からの攻撃には依然として弱点が残る。
これらの調整は、サポートキャラクターの役割を見直し、チーム全体のバランスを取る意図があると見られる。EAは今回の変更に関して、「カジュアル層とプロ層の双方に応えるための試み」とコメントしているが、バランス調整に対するコミュニティの反応は賛否両論である。
今後、EAが継続的にプレイヤーのフィードバックを反映させることで、より多くのユーザーが満足するゲーム体験が提供されることが期待される。