競技型FPS「VALORANT」の最新アップデートである9.11パッチがまもなく実装される。このアップデートでは、人気キャラクターNeonが大幅な調整を受け、スライドやアルティメットに関する4つの弱体化が導入される予定である。

さらにVyseの能力改善やピンシステムの全面改修が含まれ、戦術性を高める方向性が示されている。今回の変更は、ゲームバランスを見直し、プレイヤー体験を最適化することを目的としており、詳細な調整内容は正式なパッチノートで発表される見込みだ。

Neonのプレイスタイルを変える4つの変更点

Neonはその高い機動力と強力なアルティメットで、多くのプレイヤーから好まれているエージェントである。しかし、今回の9.11パッチではNeonに4つの大きな調整が加えられる。スライドの使用回数が2回から1回に減少することで、これまでのような高頻度の再配置が難しくなる。

スライド中の命中精度も低下し、特に動きながらの撃ち合いに影響が出るだろう。この変更は、彼女の瞬発的な攻撃力を抑制する狙いがあると考えられる。また、アルティメットの持続時間短縮とコスト増加も重要な調整点だ。これにより、Neonの必殺技的な動きを戦略的に使用しなければならなくなる。

開発チームのRiot Gamesは、公式ブログでこれらの変更の背景について「Neonの圧倒的な攻撃性能を適切に抑制する必要がある」とコメントしている。これらの調整は、Neonを好むプレイヤーにとっては厳しい制約だが、ゲーム全体の公平性を保つための重要な一歩であるといえる。

Vyseの「Razor Vine」改善が示唆する戦術の変化

Vyseへの強化は詳細が多くないが、「Razor Vine」の改善という一文は興味深い示唆を与えている。この能力はチーム全体のサポート役としての特性を強化するものである可能性が高い。もし範囲や効果時間が増加するのであれば、これまで以上にチームプレイでの活躍が期待されるだろう。

特に、防衛側でのエリア確保や攻撃側での進行経路確保がより安定する可能性がある。Vyseは他のエージェントに比べてピック率が低いが、今回の調整によりメタの中核を担う存在になるかもしれない。一方で、この能力が過剰に強化されるとゲームバランスを崩すリスクもある。Esports.netの記事では詳細な情報を待つよう勧めており、公式発表に注目が集まっている。

ピンシステムの改修がもたらす新たな戦術

9.11パッチで導入されるピンシステムの改修は、ゲーム内コミュニケーションに大きな変化をもたらすだろう。特に、ミニマップと実際のゲーム空間でのピンの表示が分離される変更は、戦術面での駆け引きをさらに複雑にする可能性がある。

死亡したプレイヤーがターゲット位置を正確に知らせられなくなるため、生存プレイヤーの判断力がこれまで以上に重要となる。さらに、スモーク越しのピン配置が制限されることは、視界遮断能力を持つエージェントに大きな影響を与えるだろう。この変更は、スモークが戦術的に活用される頻度を増加させる可能性があり、新たなプレイスタイルを模索するきっかけとなるかもしれない。

カスタムゲームで旧バージョンのシステムに戻せる選択肢が用意されている点は、プレイヤーの多様なニーズに対応しようとするRiot Gamesの意図が伺える。このような柔軟性は、競技シーンからカジュアルプレイヤーまで広範な層を巻き込む重要な要素となりそうだ。