Minecraftは、15年以上にわたる歴史の中で数々のアップデートを経て進化を続けてきた。各アップデートはしばしば議論を巻き起こしながらも、プレイヤーに新たな体験を提供してきた。なかでも注目すべきは、世界全体を一新したネザーアップデートや、戦闘システムを大幅に変更したリリース1.9である。本記事では、Java版を基準に、Minecraftの進化を象徴する10のアップデートを厳選。ゲームを根本から変えた瞬間を振り返り、その影響を紐解く。

初の大規模ボス戦:Release 1.4.2

Release 1.4.2、通称「Pretty Scary Update」で、Minecraftに初のボス「ウィザー」が登場し、倒すことで得られる「ビーコン」が実装された。ウィザー戦は挑戦的な要素を提供し、ゲームに目的性を付与した。ビーコンはステータス効果を付与するアイテムで、建築や資源集めを効率化させた。魔女や頭蓋骨ブロックなども追加され、冒険要素がさらに深まった。Minecraftが単なるサンドボックスから本格的な冒険ゲームへと進化するきっかけとなった重要なアップデートである。

世界を動かすピストンの登場:Beta 1.7

Beta 1.7は、シンプルだが革命的な「ピストン」と「はさみ」を追加した。ピストンはレッドストーン回路の基盤となり、複雑な自動装置やトラップを可能にした。また、はさみの導入により木の葉や羊毛の収集が容易になり、資源集めが改善された。このアップデートで、Minecraftはプレイヤーの創造性を一段と引き出し、ただの建築ゲームから工学的な挑戦を含む遊びへと進化した。

賛否両論の戦闘システム改変:Release 1.9

Release 1.9の「戦闘アップデート」は、戦闘システムを全面的に見直し、武器のクールダウンやシールド、防具の利用法を導入した。クリック連打に依存した従来の戦闘を刷新し、戦略的な要素を強化した。さらに、空を滑空できるエリトラが追加され、冒険の自由度が高まった。シュルカーなどの新モブも加わり、探索と戦闘のバリエーションが拡大した。戦闘システムの改変は物議を醸したが、Minecraftの新たなゲーム体験を提供した。

ネザーの完全刷新と未来:Release 1.16

Release 1.16では、「ネザーアップデート」としてネザー次元が全面的に刷新され、新バイオームやピグリンとの取引が導入された。特に、ネザライト装備の追加により、エンドゲームの進行が深化し、装備品の収集がより戦略的になった。レッドストーン愛好家向けのターゲットブロックなども実装され、新たな可能性が開かれた。このアップデートは、コロナ禍におけるMinecraft人気再燃のきっかけとなり、ゲームの魅力を再確認させた。