「The Game Awards 2024」の「プレイヤーズボイス賞」最終候補5作品が発表された。選ばれたのは「原神(Genshin Impact)」「Zenless Zone Zero」「Wuthering Waves」を含む話題作。特に注目されるのは、2022年と2023年に同賞を受賞した「原神」の三連覇への挑戦である。
ファン投票によるこの賞はプレイヤーの支持を直接反映するもので、競争は激化している。一方、「Zenless Zone Zero」と「Wuthering Waves」は初のノミネートで、リリース直後にも関わらず急速に人気を集めた。投票は12月11日までで、結果は翌日のショーで発表される予定だ。
プレイヤーズボイス賞の選抜プロセスと最終候補の特徴
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プレイヤーズボイス賞は、全世界のプレイヤーによる100%のファン投票で決定される、極めてユニークな賞である。この賞では、初期段階で30作品が選ばれ、その後2回の厳格な選抜を経て、最終候補5作品に絞られる。
今回の最終候補は「Black Myth: Wukong」「原神(Genshin Impact)」「Elden Ring Shadow of the Erdtree」「Wuthering Waves」「Zenless Zone Zero」である。これらの作品はそれぞれ異なる背景や魅力を持つ。例えば、「Black Myth: Wukong」は中国神話を題材にした独特なアートスタイルとダイナミックな戦闘システムで注目を集めた。
一方、「Elden Ring」のDLCである「Shadow of the Erdtree」は、既存のゲーム体験をさらに深化させる拡張内容で話題となっている。今回の選抜プロセスにおいて注目されるのは、リリースから数年経過した作品が新作と肩を並べて最終候補に残っている点だ。
特に「原神」は、その継続的なアップデートとプレイヤーコミュニティとの深い結びつきにより、今なお高い評価を得ている。このプロセスは単なる人気投票ではなく、各作品がいかにしてプレイヤーの支持を維持し、また新たな魅力を提供しているかを示すものでもある。
「原神」とHoYoverseの成功の秘訣
「原神」は、2022年と2023年に続き今年もプレイヤーズボイス賞の最終候補に名を連ねた。この成功の背景には、HoYoverseが提供する多層的な戦略がある。同社はゲーム内イベントや大型アップデートを定期的に実施し、プレイヤーに新鮮な体験を届けている。
また、ゲーム外でもアニメ制作やコンサートといったマルチメディア展開を進め、ブランド全体の価値を向上させている点も見逃せない。さらに注目すべきは、HoYoverseがプレイヤーの声に敏感であるという事実だ。
同社はSNSや公式フォーラムを通じて、積極的にフィードバックを収集し、それを迅速にゲームへ反映している。このような双方向のコミュニケーションは、「原神」のファンベースを維持し拡大する原動力となっていると考えられる。この姿勢が、他の候補作品との競争を勝ち抜く力となっているのではないだろうか。
新進気鋭の作品が示すゲーム業界の可能性
今回の最終候補には、「Wuthering Waves」や「Zenless Zone Zero」といった新作が含まれている。これらの作品はリリースから間もないにもかかわらず、既に多くの支持を集めている点が印象的である。
「Wuthering Waves」はその没入感の高いストーリーテリングと高度なアニメーション技術で注目されており、「Zenless Zone Zero」は未来都市を舞台にした独自の世界観とスピーディな戦闘が魅力となっている。これらの新作が候補に選ばれたことは、ゲーム業界がますます多様性と創造性に富んでいることを示している。
特に「Wuthering Waves」の開発元であるKuro Gameは、従来の枠組みにとらわれない作品作りで新たなスタンダードを提示している。一方、HoYoverseが新規IPとして手掛けた「Zenless Zone Zero」は、既存の成功に甘んじることなく、新しい挑戦を続けている姿勢が評価されている。これらの動きは、今後のゲーム開発の方向性に大きな影響を与える可能性がある。