Riot Gamesは『VALORANT』の最新パッチ9.08を発表し、アップデート1.000.018を各プラットフォームに配信した。今回のアップデートでは、エピソード9アクト3の開幕とともに新TDMマップ「Glitch」が追加され、YoruやGekkoなどエージェントのバランス調整が行われた。

また、マップローテーションに変化があり、PearlとSplitが再登場する一方、IceboxとLotusが競技シーンから外れる。さらに「Premier」システムの改善により、競技プレイヤーのランク付けが一層厳密になった。

新マップ「Glitch」の登場でTDMが進化

今回のアップデートでは、チームデスマッチ(TDM)モードに新マップ「Glitch」が追加された。このマップは、Maxbotアリーナ内を舞台にした二重テーマの戦場を提供し、プレイヤーに新たな戦略的な選択肢を与える。Glitchは5対5のTDM専用マップとして設計されており、デスマッチのスピード感と戦術性をより一層引き立てる特徴を持つ。

この新マップの実装により、TDMモードがさらなる活性化を遂げ、プレイヤーたちは新しい戦略を模索することが求められるだろう。また、Glitchでは異なる地形が組み合わさった「グリッチアウト」したエリアが存在し、移動とカバーを巧みに駆使するスキルが重要になる。これにより、瞬時の判断力が求められるだけでなく、コミュニケーション能力がチームの勝敗を左右する場面も増えるだろう。

エージェント調整:YoruとGekkoへの修正

今回のパッチでは、特にGekkoとYoruのエージェント能力が調整された。Gekkoは「Dizzy」や「Wingman」といったアビリティの仕様変更が行われ、対象への効果がより一貫性を持つようになった。これにより、エージェント同士の対抗戦で予測しにくい不規則な挙動が減少し、ゲームの戦略性が向上する狙いがある。

一方、Yoruのフェイククローン「Fakeout」にも変更が加えられ、他のエージェントの能力が適切に反映されるように改善された。これにより、Yoruのクローンがよりリアルに見えるようになり、相手プレイヤーを欺く戦術が一段と進化した。これまでフェイククローンが簡単に見抜かれていた問題に対する対応であり、彼のスキルを活かした戦略の幅が広がることが期待される。

マップローテーションの変更:PearlとSplitが復活

競技モードのマップローテーションにも大きな変更が加えられた。これまで使用されていたIceboxとLotusが競技モードから一時的に除外され、新たにPearlとSplitが復活する形となった。この変更は、プレイヤーコミュニティからのフィードバックを受けたものであり、よりバランスの取れたゲーム体験を提供するための措置とされる。

PearlとSplitは、特定の戦術やチームプレイが重要視されるマップであり、競技シーンでの活用が期待されている。特にPearlではポストプラントの戦術が多様化し、守りと攻めのバランスが調整されている。Splitの復活も、かつてのファンにとっては喜ばしいニュースであり、このマップでの再挑戦が競技プレイヤーの新たな目標になるだろう。

「Premier」システムの改善とバグ修正

新たなシーズンに向け、「Premier」システムの改善が施された。今回の調整では、トップ16チームのみが最上位の「Invite」ランクに留まることができ、他のチームは次のステージ開始時に降格される仕組みが導入された。また、プレイヤーが所属するゾーンやランクの再選択が容易になるよう、チーム設定の変更機能も強化された。

さらに、2025年に向けた「Contender」資格の更新も行われ、特定の条件を満たすことでこの資格が維持されることが発表された。資格更新の条件には、競技モードでの一定ランクの到達や、特定の試合への参加が含まれる。これにより、競技プレイヤーは高いモチベーションを持ってプレイすることが求められる。また、いくつかのバグ修正も施され、プレイヤーが抱えていた不具合が解消されている。たとえば、新しいチームでの初期プレイ時に発生していたポイント誤表示の問題が修正された。