Riot Gamesの人気シューティングゲーム「Valorant」が、2025年のEsports World Cup(EWC)に初登場する可能性が高まっている。内部情報として公開された文書には、「Valorant」がEWC 2025の公式競技タイトルとしてリストアップされていることが記載されており、ファンや業界関係者の間で期待が膨らんでいる。

これに加え、同じくRiot Gamesの「League of Legends」や「Teamfight Tactics」もEWCでの継続的な活躍が予想されているが、「Game Changers」の追加は否定されている。公式発表では25の競技タイトルが明らかにされ、さらに6タイトルが今後公開予定とされる中、競技型シューティングゲームとしての「Valorant」の存在感が大きな注目を集めている。

Valorantが競技タイトルに選ばれる背景とその影響

「Valorant」がEsports World Cup(EWC)2025の公式タイトル候補として浮上した背景には、Riot Gamesの戦略的な競技シーン拡大がある。これまでに「League of Legends」や「Teamfight Tactics」を国際大会へ投入してきたRiot Gamesは、競技型ゲームの多様性を追求しており、近年では「Valorant」を用いた地域リーグや国際大会を成功させている。

この積極的な取り組みは、観客数や視聴者数の増加、そして競技者コミュニティの拡大に寄与している。EWCという大規模な国際大会において「Valorant」が採用されることで、Riot Gamesの他のタイトルと連携した競技シーンが一層強固になる可能性がある。

特に、同じ大会で「League of Legends」や「Teamfight Tactics」と並び競技が行われれば、Riot Gamesのブランド力がさらに高まるだろう。しかし、この採用が必ずしも容易な決定ではないことも指摘される。多様な地域やゲームジャンルをカバーするEWCでは、他タイトルとの競争も熾烈である。

Riot Gamesが競技型タイトルとして「Valorant」を押し上げる背景には、ゲームプレイの戦略性や視覚的な魅力が多くの観客を惹きつけている点が挙げられる。これは、観戦のしやすさが求められるEWCの舞台においても強みとなるだろう。

Riot Gamesの「Game Changers」がEWCで除外される理由

「Valorant」のみがEWC 2025のタイトル候補となる一方で、「Game Changers」が大会から除外されるという決定は、Riot Gamesにとって戦略的な選択であると考えられる。これは、EWCが幅広い視聴者層にアピールするために限られたゲーム数を扱う必要があること、そして多くの競技者が「Valorant」本編に集中する環境を整えるための判断である可能性が高い。

「Game Changers」は女性プレイヤーやマイノリティ層の参加を奨励するプログラムであり、これまで競技シーンの多様性を広げるうえで重要な役割を果たしてきた。しかし、EWCのようなグローバルな舞台においては、個別のプログラムが単独の競技タイトルとして採用されるよりも、より幅広いタイトルが選ばれる傾向がある。

この決定は、EWCにおける「Valorant」の競技的成熟度を優先したものと見ることができる。また、Riot Gamesが「Game Changers」をEWCに含めないと表明した背景には、既存の地域大会や別枠のイベントでプログラムの影響力を拡大する計画がある可能性も考えられる。

これにより、「Game Changers」が他の形で競技シーンを盛り上げつつ、EWCでは主力タイトルである「Valorant」をより大規模に展開する道筋が描かれる。

EWC公式リストに見る「Valorant」の位置づけ

EWC 2025の公式タイトルリストにおいて、「Valorant」が新たに加わることは競技型ゲーム全体の中での地位を改めて確立する機会である。

公開されている25のゲームタイトルの中には、Counter-Strike 2やOverwatch 2といった競合するシューティングゲームも含まれているが、これらと肩を並べる形で「Valorant」がリストアップされることは、ゲームの完成度や競技性が国際的に認められている証拠と言える。

一方で、「Valorant」がEWCリストに含まれることは、その選考過程において技術的なバランスや視聴体験のしやすさが評価された結果であると推測される。同じジャンルの中で競合するタイトルが数多く存在する中、「Valorant」が採用されれば、競技観戦の人気をさらに押し上げる可能性がある。

また、EWC公式サイトによると、今後発表される6タイトルの中には、再びRiot Gamesの別作品が含まれる可能性が高いとされている。これにより、「Valorant」を中心に展開されるRiot Gamesの競技シーンは、一層広がりを見せることが予想される。